<ご利用の前に>
E-Photo・Graphica.jpでは、文化財の写真を教育目的でご利用いただけるシステムを提供しております。
このシステムによって、学習参考書や試験問題などに、日本の文化を代表する文化財や行事、建築等の写真を簡便に利用できるようになりました。そこで、より円滑な流通のために、所蔵者にとって宗教的な意味を持つ文化財の写真のご利用にあたって、留意していただきたい事項を挙げさせていただきます。
<文化財の持つ二面性~日本の文化と精神的な象徴物~>
文化財について広く教育して次世代に伝えてゆくことは、文化継承の観点からも重要な営みといえます。しかし、文化財には美術品や歴史的遺産としての側面だけではなく、その文化財を守り伝えてきた所蔵者の方々にとって、宗教的な意味を持つ信仰の対象としての側面がございます。文化財の写真の一部を省略したり変形したりすることは、利用者にとっては実務上の必要から生じたささいな問題であったとしても、その文化財を信仰の対象とする方々のお気持ちを傷つける場合がございます。
<所蔵者と利用者とのコミュニケーション促進>
文化財の写真の利用者と、文化財を守り伝えてきた所蔵者の方々とのこうした行き違いを避けるために、当協会では単に写真をウェブ上で簡便に提供するだけではなく、双方のコミュニケーションを促進することのできる仕組みを目指していきたいと考えております。具体的には、所蔵者からの写真利用上の留意点、利用の前提条件・制限等のコメントを各写真に掲載して、所蔵者の方々のお気持ちを傷つけない利用方法を利用者にお知らせいたします。また、教育現場での利用者からのご要望も、随時、お伺いする機会を設けていく予定です。
今後、所蔵者の方々の理解を得ながら、より広範囲に多種多様な文化財の写真を利用可能としていくために、また、その利用が促進されることによって次世代に日本の文化を伝えていくためにも、このシステムの趣旨をご理解いただければ幸いです。
(最新の研究成果のご紹介)
各社寺では、文化財に関する歴史的な事実について、独自に研究調査を進めている場合があります。このような所蔵者の立場からの最新の調査研究成果などを、解説やリンクにより、可能な限りご紹介していく予定ですので、ご利用の際の参考として下さい。